日本家電業界の衰退傾向

最近は、東芝が白物家電事業を中国の会社に売却することとなったり、シャープが台湾の会社に買収されたりと、日本の家電産業も落ち目になったなと思わせるニュースが続いています。家電産業といいますと、かつては日本を代表する産業であったと言うことができるのではないでしょうか。自動車も日本を代表する産業ではありますが、運転免許は持っていないという方もおられるでしょうし、交通事故や大気汚染の原因となっているので車は嫌いだという方も多いことでしょう。その点、家庭電化製品は国民の誰もが使っていて、生活上の利便性を享受しているわけですから、国民に愛され支持されている産業であると言うこともできるでしょう。

それが、なぜこのような衰退をむかえることになってしまったのでしょうか。一つには、家庭電化製品がもう国民の間に広く浸透してしまっていて、もうこれ以上必要ないというレベルにまで達してしまったからと言えるかもしれません。しかも、耐久消費財というように、いったん買ってしまえば長持ちがしますから、頻繁に買い替えをするという需要もないわけです。この点、パソコンなどのIT製品は、VersionUpと称して頻繁に買い替えをしなければならないというBusinessModelとなっていますから、販売戦略が巧妙と言えるのかもしれません。

家電製品の場合にも、新しい技術の導入ということはあるのですが、買い替えを刺激するような画期的な技術革新は少ないと言えるのではないでしょうか。

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